フィリピンでは、私生活のサポートとして、メイドを雇うことがよくあります。ダバオも例外ではなく、掃除や洗濯、食事準備などに関し、メイドを雇い依頼する日本人も多くいます。
しかしながら、実はメイドを見つけるのは、現地のフィリピン人であっても簡単ではないと言われています。日本人であればなおのこと。
そこで本記事では、ダバオでメイドの探し方を紹介するとともに、気になる料金相場や注意点について紹介します。
フィリピンのメイドとはそもそも何?
メイドは英語の「maid」から来た言葉です。メイドを別の表現に言い換えると「housekeeper(ハウスキーパー)」になることからもわかるように、メイドは家庭内の清掃や洗濯、食事準備などをするいわゆる使用人です。女性の使用人を指すのが一般的です。
ここで気をつけなければならないのは、メイドはいわゆる何でも屋ではないということ。例えば、日本人の中には、赤ちゃんの世話や語学勉強などを期待する人もいますが、それらの仕事は基本のメイドの仕事からは外れています。赤ちゃんや子どものお世話をするのはベビーシッターという別の職業があることからもお分かりいただけるかと思います。中にはそれらに対応できるメイドもいますが、これはあくまでも例外、もしくはサービスだと考えてください。後で紹介しますが、何らかのスキルを持つメイドは、もちろん給料も高くなります。
フィリピンでは、母親が赤ちゃんを産んだ際に家庭内の仕事ができなくなることから、出産をきっかけにメイドを雇うことが多いです。また、金銭的に裕福な家庭は、メイドを複数人雇い、家庭内の仕事をすべて任せることもあります。日本ではあまり聞かないメイドという職業ですが、フィリピンでは非常にポピュラーな職業といえます。
メイドを雇うにはいくら必要?
現在フィリピンは、エリアによって給料が大きく異なります。マニラは給料が高く、地方に行けば安いです。そのため、一概には言えません。今回はダバオに限って紹介しますので、参考にしてください。
まず、メイドにはいくつかの雇用パターンがあります。
①住み込み型メイド
②通いメイド
③曜日指定メイド
①の住み込み型メイドは、住居の一部をメイドに提供し、共に生活しながら家庭の仕事を手伝ってもらうパターンです。住み込みだから一番高いと思うかも知れませんが、このパターンが一番安いです。というのも、食事や生活雑貨などは雇い主が出費するため、メイドは生活にほとんどお金がかからないからです。出費がなくなることでもらった給料をそのまま貯金に回せるわけです(貯金をする気があればですが・・・)。
給料としては、安ければ月4000ペソ~で雇用が可能。しかし、後でも紹介するように、この値段では安心してお願いできるメイドを雇用するのは難しいでしょう。6000、7000ペソであれば相場よりも高くなるため、よい候補が見つかるかもしれません。個人的には、10000ペソほどは最低でも準備してあげるとよいのではと思います。
②の通いメイドは、決められた時間のみ滞在し、家庭内の仕事を行うパターンです。交通費がかかることや移動が大変なこと、生活費なども別途かかることから、住み込み型よりも高くなるのが一般的です。
給料としては、日給300ペソ~といったところでしょうか。月~金を頼めば22日ほどで、6600ペソほどになります。しかし、日給300ペソという金額は、最近のダバオでは生活するのにかなり厳しい金額です。できることならばやはり、日給500ペソほど用意してほしいところ。日給500ペソであれば、ぜひやりたいというダバオ人が多く現れるでしょう。
③曜日指定メイドは、毎日ではなく、週に3回や、毎日午後だけ、という形で依頼するメイドです。金銭的に余裕のあるメイドであればこの形式は問題ないのですが、稼ぎたいと考えているメイドにとってはあまりうれしくない形です。そのため、最も高くなるパターンです。
給料は完全に相談になると思います。短時間の場合、家からの距離が関係しますし、依頼する回数が少なければメインではなくサブとしてやってもらうことになります。たとえば横の家に住んでいる方であれば、1日数時間のお手伝いでも喜んでやってくれるかもしれません。
ただし、気をつけることとして、フィリピン人の相場でメイドを雇おうとするのはかなり危険といえます。フィリピン人であっても、よいメイドを見つけることは大変と言います。残念ながら、メイドが急に来なくなった、メイドの働き方が悪くなったなどの問題は日常茶飯事です。さらにいえば、ものが無くなった、お金が無くなったなどの話もよく聞きます。
安心して仕事を依頼できるメイドを探すためには、それなりの金額を準備し、優秀なメイドの中から選ぶことが重要です。そのため、メイドを雇う場合には、安さばかりにとらわれないようにしてください。給料とメイドの質は比例すると考え、ある程度の予算を準備することをおすすめします。
ダバオでメイドを見つけるには
メイドの見つけ方としては、①親戚や友達つながりで探す、②Facebookページで探す、③メイド派遣会社に依頼してみるなどがあります。
もっとも安全でおすすめできるのは、知り合いの親戚から探すことです。身元がはっきりしているのであれば、盗難などの心配はぐっと減ります。
知り合いがいない場合には、Facebookグループを活用して探す方法もあります。「Davao maid」などでFacebookグループを検索すればメイドを雇用したい人と、メイドとして働きたい人が大量にいるグループが見つかります。そこで条件を投稿すれば、希望するメイドを見つけることができます。
最後に紹介するのはメイドの派遣会社。こちら、あるにはあるらしいのですが、あまり詳しくありません。値段はそこまで高くなく利用できるようですが、日本の派遣会社のように従業員管理をしっかりとやっているわけではないため、どのような人材なのかは会うまではわからず。。。ただ、何かあった場合に連絡すれば、メイドの変更には即時で対応してくれるようです。
ダバオでメイドを雇用する際の注意点
ダバオでのメイドの探し方や予算について紹介してきましたが、ダバオでメイドを雇用する際には気をつけるポイントがたくさんあります。
人間関係が何よりも大切
メイドを雇用する際に一番大切なことは関係性だと思います。普段から多くの時間を過ごすため、関係性が良好でないと、お互いが負担に感じることになります。雇った側が、お金は払っているのだからと乱暴に扱ってしまっては、関係が保てません。仕事とはいえ、メイドが快適に働けるように配慮し、よりよい関係性を保てるようにしてください。
基本は家庭内の雑務が仕事
メイドの仕事は家庭内の手伝いです。食事や洗濯、掃除、買い物など。これ以外の仕事、たとえば、語学の練習や子どもの世話などは、基本は別枠となることは押さえておいてください。昨今では仕事が見つからないメイドが多いため、格安価格でさまざまなサービスを提供してくれる場合もあるようですが、それはあくまでも例外と思っておきましょう。
物がなくなる、お金がなくなるは起こりうる
メイドを雇い始めてから、物がなくなるようになった、お金が減っている気がする、というのは実際に多発しています。メイドを信頼することはよいことですが、貴重品の管理等はしっかりしておきましょう。
急に来なくなったは日常茶飯事
メイドを雇っていたけれども、急に来なくなった、もしくはケンカが原因でやめてしまった、ということはよく起こるようです。特に給料が低い場合、メイドはストレスを感じたらすぐにやめてしまいます。信頼関係とともに、適切な給料設定も重要ですね。
ルールを事前に決めておく
雇った後にいろいろとルールを追加しようとすると、契約の際には言われなかったからと、受け入れてくれないこともあるようです。どのようなことを頼みたいのかを具体的に示し、ルールとして決めておくとよいでしょう。
身元確認は確実に
問題が起こった際、相手の身元がわからなければどうしようもありません。そのため、相手の身元確認は確実に行っておくとよいでしょう。
ダバオでメイドを雇う際の困り話
フィリピンでは、メイドという仕事が非常に一般的である反面、多くの人たちがメイド探しに苦戦しています。また、メイドを見つけてもうまくいかず、ストレスの種になる場合もあるようです。ダバオでメイドを雇った人の困り話を少しだけ相談します。
メイド経由で赤ちゃんにシラミが!!
フィリピン人のAさんは、1歳の赤ちゃんのベビーシッターもかねてメイドを雇いました。ふと赤ちゃんの髪の毛をみると、何やら白いモノが大量に。どうやらシラミが大量についているようです。コロナのせいで外出もしていないのになぜシラミが??
そこでメイドの髪の毛を調べてみると、そこにも大量のシラミが。どうやらメイド経由で赤ちゃんにシラミが発生してしまったようです・・・
家の中のものがなくなった
日曜日を除く週6日の住み込みメイドを雇ったBさん。Bさんは年齢も少し高く、若いママさんは大きな期待を抱えていましたが、最初の休みとなる日曜日、メイドが自宅に帰ると、自宅のアイテムがいくつかなくなっていることに気づきました。
次の月曜日にメイドに確認しようと待っていましたが、残念ながらメイドは時間になってもやってきません。残念ながら、その後一切連絡が取れなくなったとのことです。
このように、フィリピン人でさえ、メイド探しは苦労します。優秀なメイドを雇うには、ある程度の予算を準備し、安心して依頼できる人材を見つけるようにしてください。そうでないと、メイドを雇ったことで逆に苦労し、ストレスがたまる原因にもなりえます。
おわりに
今回は、ダバオでメイドを雇う際の相場や雇用パターン、注意点などを紹介しました。
優秀なメイドがいると生活が快適になるとは聞きますが、それ以上にメイドを雇ったことでのストレスが飛び交うダバオの現状。メイドを雇うのは慎重に行いたいところ。
ぜひ上記で紹介したことをいかし、ぴったり合ったメイドさんを見つけてみてくださいね。