前回、フィリピンのホーリーウィークについて紹介しましたが、ホーリーウィークに続いてやってくるイースターとはそもそも何なのでしょうか。
イースターはキリスト教に関連したイベントであるため、キリスト教徒ではない私には、正直わからない部分もたくさんあるのが現実です。
しかし、日本人の多くは、私と同じ状況かと思いますので、私と同じようなキリスト教を知らない人であっても理解できるよう、イースター「復活祭」について簡潔に説明したいと思います。(信頼性100%というわけではありませんのでご理解ください)
また、イースターに行う子どもに大人気の遊び「エッグハント」についても紹介します♪
イースターとは?イースターとはそもそも何?
まず、日本人の方が多く抱く疑問、それは、イースターって何?ということだと思います。イースターは英語で「easter」と表記されますが、日本語に訳すと、「復活祭」を意味します。
ではなんの復活祭かというと・・・この辺りは予想できるのではないでしょうか。そう、キリスト教の神である「イエス・キリスト」の復活祭です。
でも、復活祭って何かわからないという方もいますよね。復活祭を理解するためには、キリスト教の歴史を理解する必要があります。イエス・キリストの復活に関する部分について少し触れたいと思います。(宗派によって考え方が異なることはご理解ください)
キリスト教の神であるイエスとは
キリスト教では、神がイエス・キリストであるとされています。イエスは、神の力によって授けられた子であるとされ、人間でもあり、神でもありました。イエスは、不思議な力を使うことができ、水をワインに変えたり、水の上を歩いたり、死んだ人を甦らせたりすることができました。そしてイエスは、人々に教えを説いて回りました。人々は徐々に、イエスを信じるようになっていったのです。
イエスはなぜ殺されたのか?
それを恐れたのがユダヤ人です。民衆がみんなイエスの教えに従ってしまえば、ユダヤの教えに誰も従わなくなり、国家が崩壊しています。そのため、ユダヤの上層部が、イエスを殺害しようと企てたのです。そして国のお偉いさんが死刑を宣告しました。これで死刑が決定したわけです。
祭司長、律法学者たちは聞いて、どのようにしてイエスを殺そうかと相談した。イエスを恐れたからであった。なぜなら、群衆がみなイエスの教えに驚嘆していたからである。
(マルコの福音書 11章18節)
なぜイエスは十字架に張り付けられたのか?
十字架の貼り付けは、当時の死刑の方法の1つでした。むちでめった叩きにされたのち、重い十字架を担いで歩き、死刑台まで自分の足で歩く必要があったのです。足を止めるとさらに強い体罰がやってきます。とてもむごい死刑の方法だったのです。その後処刑台にて十字架に張り付けられ、死ぬまでそこに張り付けられました。イエスは死亡したのです。
イエスが3日目に復活
その後、洞窟の中に遺体が収容されました。しかし、イエスが死んでから3日目に、イエスに従っていた婦人が、イエスが復活したという教えを天使から受け取ったというのです。弟子たちが急いでお墓に行き、棺桶をあけると、そこにイエスの姿がないのです。そして、弟子たちの前にイエスが姿を現します。イエスの復活です。
イエスが完全なる神となった日
イエスは死ぬ前、人であり神であったとされていますが、中にはユダヤ人のように反抗するものや逆らうものもいました。しかし、この「復活」により、イエスが神であったことをより多くの人が信じることになったのです。キリストは弟子たちに教えを伝え、弟子たちは世界各国への布教を開始します。キリスト教の誕生です。
その後イエスは、40日後、再度天に戻ったといわれています(天昇)。そして再度天使が現れ、神はまたいつか、あなたたちのもとに現れると述べたといいます(再臨)。
キリスト教には、このような経緯があります。つまり、イエスキリストが復活し、真の神となったこの処刑および復活の儀は、キリスト教の人たちにとって、ものすごく重要な日といえるのです。
そのため、キリスト教の人たちは、イエスが復活した3日目(イースター)を盛大にお祝いするのです。キリスト教の人たちにとってイースターは、とてもおめでたい日なのですね。
(イエスの死の意味についてはより深い意味があるようです。興味がある方は調べてみてくださいね)
ホーリーウィークとイースター
イースターは、イースターの前にやってくるホーリーウィークと非常に強いつながりがあります。中でも、「聖なる3日間」と呼ばれる、イースターの前の木、金、土曜日は非常に重要な意味を持つのです。詳しくは以前の記事をご覧ください(参照)。
・Maundy Thursday(木曜日)・・・最後の晩餐、洗足式
・Good Friday(金曜日)・・・イエスの処刑、死亡1日目
・Black Saturday(土曜日)・・・自粛、死亡2日目
・easter(日曜日)・・・死亡から3日目、イエス復活!
という感じになります。
つまり、イースターもホーリーウィークも、キリスト教の人たちにとって、非常に重要な期間といえます。日本人のように、祝日だ~!わぁーい!というのとは少し違います(ホーリーウィークの内容については以前の記事に書きました)。
また、クリスマスとイースターがよく混同されますが、クリスマスはイエスが赤ちゃんとして生を受けたことを祝う日、イースターはイエスが復活した日を祝う日になりますのでお間違えなく♪
フィリピンで過ごすイースター。イースターには何をするべき?
では、イースター(復活祭)には、何をして過ごすのでしょうか。フィリピンの例を参考にお伝えします。
イースターは家族と食事を楽しむ日
フィリピンでのイースターの主な内容は、家族で食事を楽しむ。これがメインです。フィリピンでは、家族で一緒に食事を楽しむことが人生の中で非常に大きな幸せと考えられています。そのため、この特別な日を、家族と一緒に過ごすのです。
また、一部の宗派では、ホーリーウィーク中に断食を行ったり、肉や魚などを控える習慣がありますので、イースターには豪勢な肉や魚が出されることが多いです。また、生命の象徴ともいえる卵を利用した料理も積極的に出されますよ。
イースターの遊びといえばこれ!エッグハント!
イースターに行う遊びとして有名なのが、「エッグハント」ですね。上でも述べたように、卵は、生命、命、誕生などの象徴とされます。そのため、イースターには卵を使った遊び「エッグハント」がよく行われます。
「エッグハント」とは、要するに卵を使った宝探しゲームです。色を塗ったり、絵を描いたりした卵(イースターエッグ)を家のどこかに隠します。そしてよーいどん!だれが一番早く、もしくはたくさん見つけられるかを競う遊びです。基本は子どもたちの遊びであったり、子どもがいる家族が行うことが多いですが、遊び好きのフィリピン人たちは、大人になっても「エッグハント」を楽しんでいるようですよ。
フィリピンでのエッグハントの動画です。巨大なエッグの中には、お菓子が詰まっているようです。
終わりに
今回は、キリスト教の一大イベントであるイースター(復活祭)について紹介しました。2020年は残念ながらコロナウイルスの影響で私は参加できそうにありませんが、ぜひ来年以降、イースターにも参加できたらと思っています。
日本ではあまりなじみがないイースターですが、最近ではゲーム(動物の森、ツムツム等)のイベント等で名前を見かけることが多くなったため、少しずつ浸透してきているようです。海外の文化を学ぶことは非常に面白いです。もしこの記事が少しでも皆さんのお役に立ったならうれしい限りです。
今後、フィリピン文化についても少しずつ発信していきますので、ぜひまた遊びに来てくださいね♪
https://worldnews2020.com/philippines-work-free