老後の移住先として人気が高まっているフィリピンのダバオ市ですが、安全性と住みやすさの観点から、若い移住者たちも増えてきています。

ダバオは、ある程度の稼ぎがあれば住みやすい地域として人気でした。ただ、2020年ごろから始まった新型コロナやウクライナ紛争の関係もあり、物価がかなり上がっています。また、円安も進んでいるため、簡単には住める場所ではなくなりつつあります。以前は年金をもらっている方であれば気軽に移住できたのですが、最近では年金だけでは足りないからと、ダバオを去る方も増えているとのこと。

もっと困るのは若手の移住者たちです。ダバオに移住したのはいいものの、働き口がなくて困る人も多いようです。地元の企業や日系企業に就職したのはいいものの、仕事量と給料のバランスにストレスを抱えている人も多いようです。

そこで本記事では、ダバオの求人情報に関してお伝えします。ダバオに移住する前に、しっかりと確認してくださいね。

 

ダバオでは日本人向けの求人はあるの?

まず、この記事を読んでいる人が最も気になっているであろうことが、ダバオで日本人向けの求人があるのかどうか、ということです。

結論から言えば、ほとんどありません。フィリピン留学に関するメディアでは、ダバオには日系企業が多くあり駐在員としてのチャンスも多くある、とありますが、そのような求人が現れるのは数年に一度といったところでしょう。

条件のよい駐在員としての求人は、おそらくそれぞれの企業内で消化されるため、オープンに求人が行われることはほとんどないと考えたほうがいいです。「ダバオ 求人」などで検索すれば、ダバオの求人がほとんどないことがわかると思います。

 

駐在員としての好条件の仕事はほとんどありませんが、日系企業が求人を募集している場合があります。マニラやセブと比べると給料が非常に低いですが、無理な労働条件を課すような日系企業は、ダバオには少ないように感じます。そのため、ダバオの日系企業に就職することは可能です。ただし、ダバオで求人に申し込む際の以下のポイントについてもしっかりと考えた上で行動することをおすすめします。

 

ダバオで仕事を探す際のポイント

ダバオで仕事を探す際には、ぜひ以下のポイントについても考えて見てください。

 

給料に関して

ダバオは、マニラと比べると物価が安く、また、遊ぶ場所がたくさんあるわけではありませんので、ある程度は安く生活できます。しかし、日本人が安全に生活するとなると、毎月3万ペソはほしいところです。(これは、日本人が質素に生活した場合にかかる費用です。贅沢に過ごせば、もちろんより多くのお金が必要です)

また、日本に帰国するには飛行機代が必要ですし、フィリピン国内を旅行するにも追加の出費が必要です。また、貯金をしたいのであれば、さらにお金が必要です。提示された金額をしっかりと考え、その金額で生活および将来設計できるのかをしっかりと考えることが大切です。

ちなみに、フィリピンで働く際には、就労ビザを会社が準備しますが、保険や税金の支払いももちろん発生します。提示された金額の10~20%はさらに減ると考えておいてください。

 

自身の成長に関して

海外で働くという経験は、将来の自分のために活きてきます。しかしながら、決められた仕事ばかりをこなし、自分の成長につながらない場合も多くあります。

フィリピンで働く以上、給料が日本よりも低いのは仕方ないのですが、自分が成長できる職場、仕事内容であるのかはよく考える必要があるでしょう。もし、特定のスキルを身につけられるのであれば、そのスキルを活かして、将来的にフリーランスになることもできます。しかし、成長につながらないような単純作業を依頼してくる会社ももちろんあります。

ダバオで会社を選ぶ際には、自分の成長と自分の将来像をしっかりと踏まえることをおすすめします。私は、給料以上に、自分が成長できる会社かどうか、が大切かと思います。

 

ダバオでの求人の見つけ方

ダバオでの求人の見つけ方について説明します。

 

まず、好条件の案件は、ウェブサイトにほとんど出てきません。というのも、好条件であれば、会社関係者のだれかがそのポジションにつくからです。ダバオにも、駐在員として滞在している人はいますが、なかなかに豪華な生活ができているようです。このような求人が見つかれば最高ですが、ほとんどないのが実際です。

 

次に、ダバオの一般的な求人は、「ダバオ 求人」「ダバオ 仕事」などで検索すればいくつか出てきます。ただ、多くはありません。もし気になる企業があれば調べてみるのもいいでしょう。

 

最後に、日本人向けの求人を仲介している仲介サイトを利用する方法です。フィリピンのマニラやセブを中心に、日本人向けの求人を扱うサイトがいくつかあります。このようなサイトで、ごくまれにダバオの求人が現れる場合があります。しかし、ごくわずかです。

 

日本国内の求人サイトである『リクルート』などでも、フィリピンで働ける仕事が紹介されることはありますが、ダバオの情報はほとんどありません。

 

ダバオで条件のよい仕事を見つけることは、簡単ではないと思っておいたほうがいいと思います。

 

ダバオで求人に申し込む際の注意点

最後に、ダバオで求人に申し込む際の注意点を紹介します。

 

フィリピンには長期休暇がない

フィリピンには、日本の年末年始やお盆休みのような、長期休みがありません。年末年始であっても、3日か長くて4日ほど。つまり、日本に帰省するには、有給を使ったり、会社になんとか調整してもらう必要があります。

これは、日本に帰るときだけでなく、国内旅行を考えている場合も同じです。長期休みがなく、フィリピンに来たにもかかわらず、どこにも行けないということになりかねません。

そのため、十分な有給休暇があるかどうか、帰国のための休みはもらえるのかなども事前に確認しておくとよいでしょう。

 

就労ビザの獲得のためには時間がかかる

フィリピンでは、外国人の労働は一般的には認められていません。しかし、フィリピン人にはできないような特殊なスキル(語学など)を扱う仕事の場合、政府機関が就労ビザを発行してくれます。しかし、この就労ビザに発行には、非常に長い時間がかかります。そのため、企業によっては、就労ビザが出ていない状態で勤務開始となります。

しかし、これは一般的にはアウトですので、計画的に手続きしてくれる会社を選びましょう。

 

フィリピンのインターンシップに注意

フィリピンの職場をいきなり決めるのは怖いという人は、まずはインターンシップに申し込んでみるのがよいでしょう。ただ、気をつけなければいけないのは、フィリピンのインターンシップは、観光ビザでは不可ということです。

フィリピンでは、外国人のインターンシップ生が観光ビザのみで、企業の利益に関係するような仕事をすることは禁止されています。つまり、企業において仕事を行うためには、インターンシップ生であっても就労ビザの取得が必要となります。

しかし、この手続きが複雑で、かつお金がかかるため、多くの企業は、観光ビザで入国しているインターンシップ生を受け入れています。しかし、イミグレーションに見つかってしまった場合、強制的に帰国させられたり、場合によっては今後の入国に制限が加えられたりする場合もあります。インターンシップだからと気軽に申し込むのはやめておいたほうがいいでしょう。

 

ダバオで生活するために必要な費用と給与

ダバオで日本人1人がある程度快適に生活するための費用は3万ペソ程度です。ただ、3万ペソはあまり贅沢をせず、旅行なども控えた場合の金額です。フィリピンを楽しみたいと思えば、4~5万ペソは必要になるでしょう。また、日本へ半年に1度、もしくは1年に1度帰国するとなると、その分の航空券代がかかります。また、6か月以上フィリピンに滞在した場合には、ECCと呼ばれる証明書の発行が必要になるため、さらに費用が掛かります。また、病気になった場合にはそれなりのお金がかかります。飲みに行きたい、ビーチに行きたい、良質なマッサージを受けたい、という場合には、それなりのお金がかかります。

これらを考慮すると、最低でも5万ペソ~の手取りを確保したいところ。ただし、給与からは税金や保険料がひかれるため、額面からさらに減ります。例えば、額面が5万ペソの場合、手取りは4万円以下となります。そのあたりもよく考えたうえで、働く会社を選ぶとよいでしょう。

ただ、ダバオで働くことのメリットは、給与などではなく、地域の良さや人のすばらしさだと思います。フィリピンで新しい生活を始めたいという方には、ダバオはとてもおすすめです。

 

終わりに

今後、ダバオへの移住者が増えるにつれ、ダバオで仕事を探したい人も増えると思います。

日本人が増えれば、日本人向けの仕事も増えるため、日本人向けの求人も必然的に増えると考えられます。しかし、現時点では、ダバオの求人は非常に少ないというのが現状です。

そのため、ダバオでは思い切って起業するか、もしくはどこでも働けるスキルを身につけておくことが大切かと思います。私のおすすめは、動画編集やライター、翻訳家としてのフリーランスです。一定のスキルさえあれば世界中どこにいても働けます。

ダバオに興味をもった方は、ぜひ様々な視点からダバオの情報を探してみてくださいね。この記事があなたの参考になれば幸いです。

投稿者 welovedavao

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